結婚しなくていいですか(益田ミリ作)を読んで
結婚しなくていいですか
というタイトルの本をカバーを付けず読んでいた、と船が着岸して気がついた。ほんの数年前、いや、数ヶ月前までは周りに見られたら恥ずかしいと思っていたのに。
益田ミリさんの書くお話が大好きだ。
主人公は、生きることに等身大で誠実で日々を悩み、過ごす。彼女の生活を覗かせてもらっていると、いつのまにか気持ちが上を向く。
読み終わったあとに主人公に、
「すーちゃん大丈夫だよ。きっと変わらないまま歳をとるのよ。」
と声をかけてしまう自分がいた。
29歳の自分より、年上の彼女にかけた言葉を、自分にもまた言ってあげる。
そうして、その本から気付かされるのだ。
ローテンポで、うんうん、そうだよねと思わせてくれるこの本が、お気に入りになった。